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「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
足湯の効用
気持ちいいだけじゃない免疫力もアップする足湯で病気知らず
2020.01.31
温泉地でよく見かける「足湯」だが、専門家の研究によるとリラックス効果以外に免疫機能の活性化にも効果があることがわかってきた。免疫機能が高まれば、風邪や肺炎、ガンなどの病気から身を守る力がアップする。
人間のからだは細菌やウイルス、ほこりや汚染物質などにさらされても病気にならないよう「免疫」という防護システムがあり、正常に機能させるには交感神経と副交感神経のふたつの自律神経のバランスを保つことが重要だ。
交感神経はおもに日中活動している時に優位になり、血圧や血糖を上げたり血液を筋肉や脳に集めたりする。逆に副交感神経は夜間などリラックスしているときに優位になり、内臓機能を高め免疫機能を正常にすることでからだを回復させる。副交感神経は身体が温まることで優位になり、血管を拡張させてリラックスさせたり、リンパ球を増やし活性化させることで免疫機能を高めることがわかってきた。
つまり足湯で外から熱を加えると血管の収縮が緩和されて血行が良くなり内臓の血流量が増加。さらに体内の熱を作っている肝臓の機能が上がることで、肝臓が脂肪の分解や老廃物の排出を効率よく行えるという。
実際20分間足湯をした後に血液を調べると、多くの人に免疫をつかさどるリンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞の活性化が見られるという。これまで適温の湯船に全身浸かることで免疫機能が高まると考えられてきたが、足湯でも同様の効果が得られるということだ。
さらに足湯には関節や軟骨、筋肉を温めることで柔軟性を高め、バランスを崩しても転倒しにくくなったり、副交感神経が優位になることで体幹の温度が下がり寝付きを良くすることがわかっている。
足湯を自宅で行う時は大きめのバケツに38~42度の湯を入れ、じんわり汗ばむまで7~20分間ほど足を浸ける。温度が下がれば途中でさし湯をするが、血行促進効果を期待する人は熱めに、リラックスしたい人や寝付きをよくしたい人はぬるめの温度を保つようにする。足湯を終えたらタオルで拭いてすぐに靴下を履いて保温。冷えて寝つきが悪い人はそのまま布団に入ればポカポカして眠りやすくなるという。
最近は足湯専用のバケツやフットバスと呼ばれる家電製品も売られているので、足湯を日課にしたい人におすすめだ。