東北復興ブランド キラ・ウエア、震災から５年目に 五角形の「忘れない」箸を発売

2016.03.10

～岩手県のオノオレカンバを使用、ハワイ語のメッセージを刻印～

一般社団法人東北マハロファクトリー（福島県郡山市、 代表：坂井弘美）は、 東北復興ブランド「キラ・ウエア」から、 五角形の木製箸「五角ばし」シリーズを３月１１日から販売開始する。
キラ・ウエアは、 東日本大震災で津波の被害を受けた、 宮城・福島・岩手の縫製工場や工房が共同で立ち上げた服飾ブランドで、 フラの衣装やハワイをテーマにした手作りの雑貨などを主力商品としている。 今回発表の五角ばしは、 岩手県の工房が制作し、 ECサイト（ http://store.shopping.yahoo.co.jp/kilaware ）で販売。 価格は、 税抜きで2630円（税込2840円）と2450円（税込2646円）。

キラ・ウエアの五角ばしは3種類で、 それぞれハワイ語のメッセージが刻まれている。 震災を「忘れない」という意味の「Poina ‘Ole」や、 「ありがとう」の「Mahalo」、 そして「愛を与えれば愛が返ってくる」という意味の「Aloha Aku, Aloha Mai」だ。 材料は樺の木の一種である斧折樺（オノオレカンバ）を使い、 熟練した職人の手で美しい五角形に仕上げている。 長さは、 一般的な23センチと、 女性向けの21.5センチの2サイズがある。
五角ばしについて、 東北マハロファクトリー代表理事の坂井弘美さんは次のように述べた。
『オノオレカンバの木は、 「斧も折れる」ほど堅くて丈夫と言われています。 その姿は芯の強い東北の人々と重なるようで、 長引く復興への道にも心折れることなく、 強くありたいという思いをこの箸に込めました。 キラ・ウエアのお客様はハワイ好きな方が多いのですが、 最近は特に本物志向・高級志向の傾向が見られます。 一膳ずつ丁寧に仕上げられた箸はシンプルでありながら品があり、 あらゆるテーブルウエアに馴染み、 さりげなく豊かさを演出します。 また、 長年愛用していただいた後は修理も可能（※1）で、 物を大切にしたい方にもお勧めです。 』

また、製作元であるプラム工芸（岩手県二戸市）、 広報担当の杉浦明子さんは
『端的に言えば、 オノオレカンバの持つ個性が、 「作りやすい形」ではなく、 本当に「使いやすい形」を導いてくれたのです。 斧も折れるほどの堅さが、 仕上がった五角形を長い間保持できる強みがあります。
箸を持つ。 置く。 食べ物をつかむ。 口に運ぶ。 これらの動作において使いよい形を探し求めました。 既成概念を取り払い、 六角、 五角、 四角、 三角と試行錯誤を重ね、 「五角ばし」が誕生しました。 三本の指で持つので奇数角がフィットすることも改めてわかりました。
しかし、 最も作りにくいのも「五角」でした。 オノオレカンバの板の最も目の通った良材を選び、 持つ部分は手に優しく、 箸先は鋭く滑らないように。 先端も最小限の丸味になるよう１本１本手で仕上げています。 色と形を合わせ、 １膳の「五角ばし」が完成します。 私どもの工房では30年以上のロングセラー商品です。 また、 愛用者の方から「正しく持てるようになった」と、 お礼の連絡が次々と入るようになり、 「持ち方の矯正」「持ち方の指南」としての価値を認識するにいたりました。 麺類もおいしく食べられる、 どなたでも使いやすいバリアフリーの箸としてご利用いただいています。 何年も長く使え、 地球環境にもやさしい「エコ箸」としても愛されています。
すべては、 岩手の北上山系の高地に分布する「オノオレカンバ」との出会いから始まりました。 三陸の乾いた風を受け、 数百年のときを経て育った「オノオレカンバ」の強さとやさしさをお伝えできればと願っています。 』
と…
※1・・・プラム工芸にて有料で修理。

■キラ・ウエアについて http://kilawear.com

東日本大震災で津波の被害を受けた石巻・相馬・陸前高田の縫製工場や工房が共同で立ち上げた服飾ブランドです。 かつて縫製が盛んだった頃の東北をイメージし、 産業の活性化と雇用促進を目指しています。 フラの衣装の他、 最近では東北の複数の工房と連携し、 ハワイをテーマにした商品を発表しています。

■東北マハロファクトリーについて

一般社団法人東北マハロファクトリーは、 2013年3月に、 日本興亜・東北『社会起業家』応援ファンドの支援を受けて設立されました。 被災地の雇用促進を主たる目的とし、 ビジネスマン有志により構成されています。 「キラ・ウエア」の企画、 広報、 事務局として活動しています。

■プラム工芸について http://www.cplum.com/

1981年に有限会社プラム工芸は設立されました。 岩手の雑木と呼ばれる美しい木々との出会いと感動がモノ作りの原点です。 そのひとつが「オノオレカンバ」でした。 木々の魅力を活かした暮らしの道具をお届けしたいと願っています。

【本件に関する一般のお問い合わせ先】

東北マハロファクトリー キラ・ウエア事務局
Email：aloha@kilawear.com
FAX：050-3730-337