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二極化するランニングシューズ

エクササイズ&スポーツ 2018.04.10

ランニングシューズ業界で大論争!
あなたの走りにフィットするのは、厚底?それとも薄底?

今年の正月も大いに盛り上がった箱根駅伝。青山学院大学の総合優勝4連覇への期待に加え、テレビドラマ「陸王」の人気も手伝い注目が高まった。

結果は青山学院大学が総合で4連覇し、往路優勝の東洋大学は総合2位と健闘した。
実はこの大会、開催前からシューズのアウトソールが「厚底」か「薄底」かで、「陸王」さながらの論議を呼んでいたのをご存知だろうか。

アウトソールは薄く軽いのがこれまでの常識で、ドラマの「陸王」も薄底を目指していたが、あの「ナイキ」がこれとは全く逆の発想のシューズ“ズーム ヴェイパーフライ 4%”を開発。フルマラソンで2時間切りを目指すと公言していたのだ。そしてそのシューズを履いて箱根駅伝に挑んだのが東洋大学だった。

一方青山学院大学が契約していたのは「アディダス」。選手達はナイキの厚底よりもはるかに薄い“アディゼロ タクミ セン ブースト”を履くことになった。

結果は薄底シューズに軍配があがったが、箱根駅伝はあくまでもチームプレー。この後の2月25日の東京マラソンでは設楽悠太がナイキの厚底シューズで16年ぶりに日本新記録を更新し、「厚底vs薄底」の論争は再び活発化した。

ナイキの厚いソールの中には、スプーン状の形をしたカーボンファイバープレートが搭載され、普通に走るよりも「4%」推進力を高めてくれるというのがコンセプト。実際、2017年の世界6大マラソン(ワールドマラソンメジャーズ=WMM)では、それぞれの大会の男女トップ3、合計36人のうちナイキを履いていた選手が19人 (内訳は、1位7人、2位6人、3位6人)もいるうえ、新記録も次々に更新されている。

趣味といえども記録にこだわってフルマラソンに参加している人にとっては、何とも魅力的なシューズだが、ナイキのこのシューズは上級者モデルなので、中高年が履きこなすのはかなり難しそうなのが現実。ただ、自分の走りが厚底に向いているのか、それとも薄底なのかは気になるところ。スポーツシューフィッターのいる実店舗で、ランニングのクセやレベルにあったシューズを選んでもらえば、自身の走りも変わるかも知れない。とにかく脚に負担をかけず、ケガをすることなく走り続ける、そのためにも一度シューズを見直してはいかがだろうか。

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