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「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●治せる糖尿病

あきらめるのは早い!努力次第で糖尿病は治る?

ダンディズム 2024.5.03

さまざまな合併症に怯えつつ一生薬を飲み続けなければならないのが生活習慣病の代表格「2型糖尿病」だ。 ところがいくつかの条件があてはまれば、生活習慣の改善によって2型糖尿病は「寛解」するケースがあるという。

我が国には「糖尿病データマネージメント研究会(JDDM)」のデータベースがあり、糖尿病専門の医療機関に継続して通院する18歳以上の成人約48000人の臨床経過(平成元年~令和4年)が保存されている。
新潟大学の研究グループはこのデータを徹底的に分析し、糖尿病の人の中に寛解した人(国際的に最近決められた寛解の新定義に基づくもの)が、約1年の追跡で概ね100人に1人存在したことを確認した。
もともと糖尿病が緩解するケースがわずかながらあることを専門医は経験していたが、このデータがそれを裏付けたことになる。 さらに興味深いのが、血糖値が正常値に近くなり薬が不要になる状態にまで改善した人達には次の共通する5つの特徴があったことだ。
① 糖尿病と診断されてからの期間が短い
② HbA1c値(採血前1-2か月間の血糖値の平均的な状況を反映する数値)が低い
③ 肥満度(BMI)が高い
④ 1年間の体重減少が大きい
⑤ 薬物治療を受けていない
つまり病状があまり進んでおらず生活習慣の改善余地が大きい肥満の人は、取り組み方次第で数値が改善しやすく投薬が不要になる状態にまで戻せるということだ。
しかし自分が上記にあてはまらないからといって落胆する必要はない。緩解が難しくても適切な食生活や運動習慣によって脳血管や心臓、腎臓などの合併症のリスクを下げ、薬の量を減らせるケースもあるからだ。
また糖尿病は一生薬を飲み続ける必要があるので、薬を減らすことは今後の経済的負担を考えても意義は大きい。 残念ながら同大学の研究対象者の中で、一時は緩解となったものの3人に2人は再び血糖値が上昇していることもわかっていて今後はこの原因の究明に期待がかかるところだ。
「糖尿病は治らない」とあきらめず速やかな対応をすれば、今後の人生も変わってくる。まずは毎年健康診断を受け、血糖値が高ければ医療機関を受診することが賢明だ。    

 

 

 

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