Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●VDT症候群
原因不明の
イライラや不安…
実はスマホのせい!?

ダンディズム 2023.06.30

眼精疲労の原因となりやすいパソコンやスマホだが、使い過ぎで眼精疲労が進むと自律神経が不調になり、からだや精神にまでダメージを与えることがある。
厚生労働省ではこれらを「VDT症候群」として、整わない環境でのパソコンやスマホの使い過ぎに警鐘を鳴らしている。

「VDT」とは「Visual Display Terminal」の頭文字で、スマホ、タブレット、PCなどを指す。これらを長時間使用することで生じるさまざまな症状が「VDT症候群」で、眼精疲労、首こり、肩こりなどの肉体的症状にはじまり、イライラや不安、抑うつ状態などの精神的症状にまで悪化してしまう。

厚生労働省の平成20年の調査によるとディスプレイを長時間見続けることで「目の疲れ・痛み」を感じている人は90.8%。さらに「VDT作業でストレスを感じる」と答えた人の割合は34.6%に上っている。

VDT症候群の原因は作業中の視線移動がディスプレイとキーボードと書類のみに限られることと、作業中は姿勢もほとんど変わらないことにある。

こうした不自然な状態が目とからだへの大きな負担となり、ドライアイ、目の痛み、充血、視力の低下、目のかすみなどの眼精疲労、首や肩のこり、首・肩・腕の痛み、足・腰のだるさ、背中の痛み、手指のしびれなどの骨格筋症状を招く。

これらの症状を放置してしまうと、頭痛、めまい、イライラ、食欲不振、不安感、抑うつ状態、睡眠障害といったメンタルの不調にまで及んでしまうのだ。

コロナ禍で在宅勤務が増えたことでこうした症状を訴える人は急増しており、VDT症候群はもはや身近な現代病と言える。

厚生労働省では「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を平成14年に策定し、作業環境、作業時間、作業姿勢の3項目での改善を促している。

パソコンやスマホなしでは成り立たなくなった現代社会。自衛手段としてVDT作業の環境を整え、意識的にパソコンやスマホから離れることが大切だ。

●VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン(厚生労働省)

①作業環境……室内は著しい明暗の対照がなく、まぶしさを生じさせない
太陽光が入る場合は、窓にブラインドやカーテンを設ける
ディスプレイの位置、前後の傾き、向きを調整してグレア(映り込み)を防止する

②作業時間……連続作業時間が1時間を超えないようにする
連続作業と連続作業の間に、10~15分の休止時間を設ける
連続作業時間内に1~2回程度の小休止を設ける

③作業姿勢……椅子に深く腰をかけてしっかり背もたれに当て、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする
40cm以上の視距離が確保できるようにする
ディスプレイは画面の上端が眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにする

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