Self-improvement 自分磨き
「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●運動でどんどん分泌!
元気ホルモン
「マイオカイン」
ダンディズム 2023.05.02
運動はからだにさまざまな健康効果をもたらすが、その一因が運動時に筋肉から分泌されるホルモン「マイオカイン」にあることがわかってきた。マイオカインは現在30種類以上発見されていてその効果は驚くほど多彩だ。
「マイオカイン」は骨格筋から分泌される筋ホルモンの総称で、運動時に筋肉が伸びたり縮んだりすることで分泌される。
運動が筋肉量や骨量を増やすことはよく知られているが、マイオカインはそれ以外でも人体のさまざまな器官の活動を促すことがわかってきた。
例えば筋肉中で糖の代謝や脂肪の分解を促すホルモンは運動の習慣化によって分泌量が増えて痩せやすい体質になり、2型糖尿病や心疾患などのリスク低減にもつながるという。
また脳に働きかけるホルモンはうつ病の抑制や認知機能の向上、コラーゲン量を増加させるホルモンは美肌をもたらす。マイオカインの多くは運動に反応して上昇するので、日常的に運動している人が若々しく健康的に見えるのも納得がいく。
うれしいことにマイオカインは筋トレによって何歳になっても分泌されるので、まずは自分ができる範囲のトレーニングを少しずつでも始めることが大切だ。
逆にからだを動かさない状態が長く続くと、筋肉の萎縮を進めるマイオカインが増えてしまうことも覚えておきたい。
手軽な筋トレと言えばスクワットだが、慣れないうちは椅子から立ち上がって座ることで膝への負担を軽減する「椅子スクワット」がおすすめ。いまどこの筋肉を鍛えているかを意識しつつ、からだの隅々にまで酸素がいきわたるようなイメージでゆったりと呼吸するとより効果が高まるという。
これまで運動は何となくからだにいいというイメージが強かったが、こうした科学的根拠が判明した以上、運動の習慣化でいつまでも動けるからだづくりを目指したい。