Self-improvement 自分磨き

知らないうちに大迷惑……
愛犬との散歩が、誰かを傷つけている?

ペットと暮らす 2016.03.31

今年の2月大阪府池田市の公園で鉄製の照明柱が根本から折れ、近くにいた小学4年生の女児が指を切断するという痛ましい事故が起きた。照明柱の高さは約4メートル、直径は約14センチで倒壊時の衝撃の大きさは容易に想像できる。
この柱は耐用年数の5年も早く倒壊したと言われているが、その原因のひとつが犬の尿による腐食で、柱の根本の土にはアンモニアに関する成分が付近の9倍もあったという。池田市は定期的に公園内の検査を行っていたが、尿による倒壊の可能性についての認識が甘かったのか事故を防ぐことはできなかった。
こうした事態に対応すべく最近では防食テープや腐食しにくい素材を使用するなどの対策も進んでいるが、飼い主側も犬のマーキングがこうした不測の事態につながることを認識しておく必要があるだろう。さらにこうした事故に至らないまでも、排泄物による汚染を懸念して犬の立ち入りを禁止する公園も増えてきており、結果的に愛犬の楽しみが奪われるかたちとなっている。
ドッグトレーナーによると外で排泄しないよう犬をしつけることも可能らしいが、素人にはそれも難しい。飼っているのがオスならなおさらのことだ。ならばペットボトル持参で排泄後は洗い流し、別の犬が同じ箇所にマーキングしないよう消臭剤をかけるくらいのことは必要最低限のマナーといえる。
また、公園などでリードをつけず犬を遊ばせている飼い主を見かけたりするが、これも犬が苦手な人にとっては迷惑な話。わが子のように可愛い犬がほかの人にとっても可愛いとは限らないし、リードなしでは愛犬を交通事故や犬同士の喧嘩から守ることもできない。リードは愛犬を守る命綱として捉え、犬が嫌がらないようにしつけるのは当然のこと。犬もリードに慣れるとリードで飼い主に守られていることがわかってくるようだ。
結局こうしたマナーの積み重ねがまわりまわって自分の愛犬を守ることにもつながっていく、そう考えつつ愛犬との散歩を楽しみたい。

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