Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●抗酸化作用で注目!
植物の恵み
フィトケミカル

ダンディズム 2023.02.02

「フィトケミカル」は、野菜、果物、豆類、いも類、海藻などの植物に含まれる色素や香り、アク、辛味など化学成分。ビタミンやミネラルとは別のカテゴリーに分類され、それぞれの成分がからだにさまざまな効用をもたらすことがわかってきた。

フィトケミカルは植物が紫外線や有害物質、虫などの害から身を守るために作る化学成分でその種類は数千種以上。大きく五つに分類され、抗酸化作用、代謝の促進、免疫力向上、脳機能強化などの効果が期待できる。

① ポリフェノール 
・アントシアニン(赤ワイン、ブルーベリー、ナス、赤しそなど)…植物の光合成でできる物質で、植物の色素やアクの成分に抗酸化作用がある。また目の働きに必要なロドプシンの再合成を促す効果も期待できる。
・イソフラボン(大豆、大豆製品など)…女性ホルモンのエストロゲンに似た働きが期待できる。
・カテキン(お茶、紅茶など)…抗菌作用に加えて血中コレステロールの低下や血圧の上昇を抑えることが期待できる。

② 含硫化合物
・スルフォラファン(ブロッコリー、ブロッコリースプラウト、キャベツなど)…抗がん作用が期待できる。
・イソチオシアネート(大根、わさび、からし菜など)…すりおろすなどして細胞が壊れたときにでる辛味成分で、免疫力の強化や抗がん作用が期待できる。
・アリシン(にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にらなど)…切る、すりおろすなどによって細胞が破壊されて出る香り成分で殺菌効果が期待できる。

③ カロテノイド
・β-カロテン(にんじん、かぼちゃ)…夜間の視力や、皮膚や粘膜の健康の維持が期待できる。
・リコピン(トマト、スイカ、あんず)…赤い色素成分で血流の改善が期待できる。
・ルテイン(緑黄色野菜)…目の健康をサポートする。
・β-クリプトキサンチン(温州みかん、ぽんかんなど)…高血圧や動脈硬化、糖尿病、骨粗鬆症などの予防が期待できる。

④ 多糖類
・フコイダン(海藻類)…海藻類のぬめり部分に含まれ、抗がん作用や血圧の安定が期待できる。
・β-グルカン(きのこ類)…免疫力の強化やコレステロール値の上昇を抑制する効果が期待できる。
・イヌリン(ごぼう、玉ねぎ)…血糖の上昇と血液中の中性脂肪の抑制が期待できる。

⑤ テルペン類
・リモネン(柑橘類)…リラックス効果のある香り成分が交感神経を活性化し、血流を改善する効果が期待できる。
・メントール(ハッカ)…香り成分が免疫力を向上させることが期待できる。

野菜と言えばビタミン、ミネラル、食物繊維のイメージが強いが、フィトケミカルもからだの調子を整える大切な成分だ。効率よく摂取するには「野菜はできるだけ皮ごと食べる」「カロテノイドは油と一緒に摂る」「アリシンやイソチオシアネート、スルフォラファンは熱に弱いため、加熱はしない」など、それぞれの特性にあった調理を行うことがポイント。もちろんできるだけ多くの種類の野菜をまんべんなく摂ることも忘れてはならない。

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