Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●目と耳と認知症
視力と聴力の維持が
認知症予防に

ダンディズム 2022.08.02

年を重ねると誰しも衰えてしまう視覚と聴覚。もう年だからとあきらめてしまいがちだが、目や耳が悪くなると認知症になりやすいことがわかってきた。
認知症予防のために運動や脳トレに励む人は多いが、目と耳の健康にも気を配ったほうが良さそうだ。

そもそも認知症とは脳の機能である「認知機能」の衰えが原因で起こる。認知機能とは、状況を認識する・言葉を使う・計算する・記憶や学習する・問題を解決するなどの知的機能の総称で、視覚や聴覚などの五感(視る、聴く、触る、嗅ぐ、味わう)から得た情報によって機能する。

五感の中でも特に大きな役割を果たすのが目で、外部から脳に伝わる情報の約80%は目から入るという。このため目がよく見えていないと脳に入ってくる情報が減り認知機能が低下する。

また目がよく見えないと外出もおっくうになるために、目から得られる情報がさらに減少。このため認知症の発症率がより高まってしまう。

加齢が原因で発症する目の疾患には、白内障・緑内障・加齢黄斑変性などがあり、治療が遅れると失明に至ることもある。早い人では40歳代で発症することもあるので、認知症予防のためにも定期的検診は不可欠だ。

また視覚と同様に気を付けなくてはならないのが聴覚で、65歳以上の約45%は難聴といわれている。

耳からもさまざまな情報が入ってくるが、中でも重要なのが言語情報だ。脳は相手の言葉の意味や内容について考え、喜怒哀楽の感情を持つことで活発に活動するが、聴力が衰えて会話が難しくなると得られる言語情報が減って認知機能が低下する。

加齢によって失われた聴力を取り戻すことはできないが、最近は高性能で目立ちにくい補聴器も数多く登場しているので積極的に活用したい。

残念ながら認知症を発症した後で目や耳の治療をしても認知症が回復することはほぼない。今できることは五感からの刺激で脳が活性化されることを認識し、目や耳の不調に素早く対処することだ。

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