Self-improvement 自分磨き
「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●双極性Ⅱ型障害
「うつ病」を繰り返す…
それは「双極性Ⅱ型障害」
なのかもしれない
ダンディズム 2022.04.04
かつて「躁うつ病」と呼ばれていた双極性障害は気分が高揚して活動が活発になる「躁状態」と憂うつな気分が続く「うつ状態」が交互に現れ、その波を自分ではコントロールできない病だ。
双極性障害には「Ⅰ型」と「Ⅱ型」が存在するが、患者レベルではⅡ型についての認識はまだまだ低い。
一般的に知られている躁うつ病は「双極性Ⅰ型障害」で、躁状態とうつ状態の気分の波が激しい波になって現れるタイプ。Ⅰ型の症状はわかりやすく医者の診断も容易だが「双極性Ⅱ型障害」の場合うつ状態のときはⅠ型同様死にたくなるほどの気分の落ち込みが続くものの、躁状態では「軽躁」の状態が数日間しか続かない。
Ⅱ型の正しい診断には「現在軽躁状態にあるか、過去に軽躁状態があったか」を本人が認識し医師もそれを確認する必要があるが、軽躁状態が短期間で終わってしまうために気分の波が見落とされ、うつ病と診断されやすいようだ。
そして問題なのは双極性Ⅱ型障害とうつ病では治療法が全く異なるということ。うつ病ではうつの症状を改善するために抗うつ薬を使用するが、双極性障害では躁とうつの波のコントロールが重要なので主に気分安定薬を用いる。もし双極性障害の人に抗うつ剤を投与してしまうと、うつ状態から一気に躁状態(=躁転)になってしまい、症状を悪化させる危険性があるのだ。
双極性Ⅱ型障害の正しい診断には短期間であっても軽躁状態の有無を見極めるのが重要なので、うつ状態で落ち込んでいた人がいつもより「声が大きい・言葉数が多い・話が長い・話の内容が適当・話しかける相手が多い・人の話を聞かない・やたらと明るい・動きが速い・活発に動く・電話やメールが多い・予定外の行動が多い・浪費する・イライラしていることが多い・睡眠時間が短くても平気」などの変化が短期間でも現れないか、本人もまわりの人間も注意深く観察する必要がある。
またうつ病と診断され治療を受けているにも関わらず症状が上向かない場合も、双極性II型障害を疑ってみる必要があるそうだ。
双極性障害は再発しやすく、躁とうつの繰り返しを放置していると再発の周期がだんだん短くなることがわかっている。うつ症状の繰り返しは耐えがたいほどの苦痛となるので、不調を感じたらできるだけ早く検査機器のある専門の医療機関にかかることが大切だ。