Self-improvement 自分磨き
「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●毒出しうがい
口は細菌の入り口
毒出しうがいで洗い出せ!
ダンディズム 2021.03.02
歯学博士の照山裕子氏が発案した「毒出しうがい」は、口臭や歯周病の原因となる食べかすや細菌、ウイルスまでも洗い流すうがい法として注目されている。
以前「口腔ケア」の回で口腔内のケアを怠ると体内に歯周病菌が入り、それが原因で動脈硬化や糖尿病、さらには腎炎や誤嚥性肺炎などにつながる可能性があると紹介した。しかし、口腔内で悪影響を及ぼすのは歯周病菌だけではない。
口腔内には約300種類の微生物(細菌・真菌)が常在菌として棲息していて、その総数は健康者で約1,000億個と言われる。善玉菌が優勢なら問題ないが、口の中が汚れると悪玉菌が優勢となりウイルスが付着しやすくなるうえ、悪玉菌の中にはインフルエンザウイルスなどの進入を助ける酵素を出すものもあるという。
悪玉菌を増やさないためにも、細菌やウイルスなどを洗い流すことを目的としたうがいが大切なのだ。
一般的にうがいといえば喉をガラガラと音を立てて洗い流すイメージだが、毒出しうがいでは口に含んだ水を勢いよく歯にぶつけるのがポイント。水圧を利用することで口の中にくまなく水流を通し、食べカスや菌、ウイルスなどを一気に洗い流して吐き出す。
やり方は簡単で30ミリリットルほどの水を口に含み、口を閉じて正面を向く。そして口に含んだ水をできるだけ速くクチュクチュと音がするくらい勢いよく上の歯に10回ほどぶつけてから水を吐き出す。あとは下、右、左の歯も同じ手順で行えばよい。
実際に行ってみると、歯磨き直後でも口腔内に食べ物のかすが残っていたことが確認できるほど効果があるという。歯磨きができない時でも食後すぐに行えば口腔内を清潔に保つことができる。
ところが慣れないうちは強い水流を口腔内に作るのが意外に難しく、口周りの筋肉も使うのですぐに疲れてしまうが、慣れれば口のまわりの筋トレにもなる。ほうれい線を薄くするなどの美容効果もあるので一石二鳥のうがい法なのだ。
また、必要な筋肉がつくことで口呼吸を鼻呼吸に変えられるメリットもある。口呼吸は口腔内を乾燥させるので汚れが流れにくくなり、悪玉菌の温床になってしまう。しかも細菌やウイルスは口から入ってくるので、口腔内で減らせないとそのままのどや気管に入る可能性も高くなる。口呼吸よりも鼻呼吸がいいのはこのためだ。
いつでもどこでも誰でも簡単にできる毒出しうがい。毎日数分でさまざまな病から身を守れるのだからぜひ習慣化したい。
照山裕子氏による毒出しうがいの動画
https://www.youtube.com/watch?v=O1_QsF0pkto