Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●声の老化
無視できない声の老化
声帯にも要・筋トレ!

ダンディズム 2021.02.02

自分では気づきにくい加齢による声の変化。いつの間にか声は枯れて弱々しくなり、女性は低い声に、男性は高い声になっていく。ところがこれまで当たり前だった声の老化が思いがけないリスクにつながることがわかってきた。

声帯は左右一対のひだ状で喉頭の内側中央にある。息を吸うとひだは開き、声を出す時に閉じるのだが、閉じた声帯のすき間を肺からの空気が抜ける時に声が出る仕組みになっている。声帯は筋肉なので加齢や使わないことで衰え始め、次第にひだが閉じにくくなるという。

声帯がしっかり閉じなくなると息が漏れて話しづらく疲れやすくなるうえ、人との会話が続きにくくなってしまう。やがて口数が減ってしまうと孤立しがちになり、そのまま認知症につながることもある。

さらに声帯が閉じないと食べ物が誤って気管に入る可能性が高くなり、誤嚥性肺炎になるケースも多い。

また声帯には肺に息をためる役割もあるので、声帯が弱ることで息が漏れてからだの踏ん張りがきかなくなる。重量挙げの選手が持ち上げる直前に大きく息を吸って止めるのはこの踏ん張りを最大限に生かすためだ。歳を重ねるとつまずきやすくなるが、踏ん張れずに転倒してしまうのは声帯の老化とも関係している。

もちろん、声帯も筋肉である以上、からだと同じように鍛えれば老化を遅らせることは可能だ。最も簡単なのは「歌う」ことで2日に1回程度4~5曲位を歌えば十分な筋トレになるという。ただし叫ぶような激しい歌は逆に声帯を傷めやすいので、のびやかに歌える曲がおすすめだ。本の音読でも効果はあるが、歌が声のジョギングとすれば音読は声のウォーキングと考えればいい。

また、声帯表面の粘膜の下にあるヒアルロン酸が減って弾力性がなくなったり、声帯が振動する時に潤滑油の役割を果たす粘液が減るのも声帯の老化要因となる。こまめに水分を補給し声帯の表面に潤いを与えるのも重要だ。冬なら加湿器や吸入器を使えばより効果があがる。

老化とは無関係に思える声帯も衰えると生活にさまざまな影響を及ぼす。最悪命を脅かすこともあるので十分なケアを心掛けたい。

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