Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●ポリファーマシー
薬の多剤服用で認知症に?
5種類を超えたら要注意!

ダンディズム 2020.09.02

「ポリファーマシー」とはたくさんの種類の薬剤を服用することで起きる副作用のこと。高齢になるほど発症率も高くなるという。誰もがポリファーマシーになるわけではないが、薬本来の効用を得るためには正しい飲み合わせが重要で、専門知識を持つ医師や薬剤師のアドバイスは不可欠だ。

口から薬を飲むと成分は胃などで吸収され、血液によって全身をめぐる。そして目的の組織に到達して薬の効果を発揮した後、成分は少しずつ肝臓で分解され腎臓を通して排出される。

ところが肝臓や腎臓の機能は加齢で低下するために薬の作用が強くなりすぎて副作用を起こすことがある。さらに薬の種類が多くなると肝臓や腎臓への負担が増加。副作用が重症化しやすくなる。

高齢者が5種類以上の薬を服用した場合、約半数がふらつきや転倒を経験。転倒して骨折するとそのまま寝たきりになることもあるので注意が必要だ。

また認知症と診断されたが、その後の検査で多剤服用の副作用が疑われ、原因と思われる薬を減らすことで症状が大幅に改善した例もある。

他にも食欲低下、排尿障害、便秘、せん妄、うつなどがポリファーマシーの代表的な症状だ。

歳を重ねると複数の病院で多種類の薬を処方されることが多いが、そんな時に活用すべきが「おくすり手帳」と「かかりつけ薬局」だ。おくすり手帳は処方された薬を一元管理できるので、複数の病院でたくさんの薬を処方されても薬剤師がチェックしてくれる。

またかかりつけ薬局では、自分がどんなサプリメントや健康食品を愛用しているかを伝えることも大切だ。からだに与える影響は薬ほどは強くはないものの、数種類を摂取したり薬と併用することで具合が悪くなることがある。

もちろん市販薬でも注意が必要なので、購入時は薬店の薬剤師に相談することをおすすめする。

医療の充実した日本では簡単に薬を処方してもらえるが、さまざまな科で処方を受けている間に不要な薬が増えることもある。そんな不要な薬を減らすことで副作用とともに医療費も減らせるとなれば、薬の見直しによるメリットは大きい。

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