Self-improvement 自分磨き
「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
筋肉減少症「サルコペニア」
寝たきりを恐れるなら生活習慣の改善を!
ダンディズム 2020.07.02
25~30歳頃から生涯を通して少しずつ筋肉が減少する「サルコペニア」。進行すると日常の活動能力が少しずつ衰え、からだが動かしづらくなったりバランスが悪くなったりする。
サルコペニアを放置すると転倒して骨折したり、動けなくなって寝たきりになることもある。
サルコペニアは加齢と疾患のいずれかで発症するが、加齢による発症の要因は筋肉を増加させる性ホルモンの減少、筋肉を働かすのに必要な細胞の死滅、栄養不良などがあげられる。
癌や糖尿病などによる筋萎縮もサルコペニアの要因だが、逆にサルコペニアが糖尿病を発症させる場合もある。また肺炎などの感染症にもかかりやすくなり、死亡率も上がることがわかってきた。
自身がサルコペニアがどうかの目安は「歩くのが遅くなって青信号の間に横断歩道を渡りきれない」「手すりにつかまらないと階段を上がれない」「ペットボトルのキャップを開けにくくなった」などの他に「立ち上がりが億劫になって座ってばかりいる」「着替えや入浴などの日常行動が困難になる」「つまづくことが多くなった」などがあげられる。
こうした身体症状だけでなく、意図しない体重減少や抑うつ気分、認知機能障害などにもサルコペニアが潜んでいることがある。
もし気になる症状があれば医療機関で骨格筋量・筋力・身体機能の検査を受け、サルコペニアと診断されたら早めの生活改善が必要だ。ちなみにすべての検査の値が低い場合は重度サルコペニアと診断されるが、ここまで悪化すると改善は難しい。
日々の活動の中で筋肉が落ち始めたと感じたら生活習慣を見直し、適度な運動とバランスのとれた食事、積極的な社会活動、慢性疾患の管理など、予防のためにできることは多い。
例えば運動なら下肢と体幹部のトレーニングで筋力をアップし、食事は和食を基本に栄養をバランスよく摂取。さらに睡眠不足、閉じこもり、強いストレス、喫煙、過度の飲酒などで心身のバランスを崩さないことが大切だ。
「もう年だから」とあきらめる前に、まずはできことから始めてみる…。サルコペニアに限らず加齢に抗うには努力が必要だが、毎日の少しの積み重ねで報われることが多いのも事実だ。