Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
口の中が不健康だと全身の病に襲われる?!
今すぐ口腔ケアに注目しよう!

ダンディズム 2020.05.07

口腔ケアの目的は歯や口の疾患を予防して口腔機能を維持すること。ところがこのケアが全身疾患の予防になることがわかってきた。
子供なら虫歯だが、40歳を過ぎたら恐れるべきは「歯周病」。放置すると歯茎が弱って歯を失い、歯周病菌が体内に入れば命さえも危ぶまれる。

厚生労働省によると50~60歳代の歯周病の罹患率は80%以上。初期段階では自覚症状がほとんどないため日頃のケアが予防のカギとなる。

歯周病が恐ろしいのは毎日きちんと歯を磨いても予防が難しいこと。少しでも磨き残しがあれば無数の細菌を持った歯垢が蓄積し、それが歯石となって歯にこびりついてしまう。歯石は歯ブラシでは取り除けないため、そのままにしておくと炎症が起こり、悪化すると歯を失ってしまう。

しかも深刻なのが歯周病菌が全身にさまざまな悪影響を及ぼすということ。

例えば生活習慣が主な原因とされる動脈硬化も、体内に入った歯周病菌などの刺激で血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)が作られることがわかってきた。プラークは血液の通り道を細くしたり剥がれることで血管を塞いでしまう危険なもので、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などは歯周病の人の方がなりやすいという。このため高血圧や高脂血症の人ほど歯周病の予防と治療が重要となる。

また糖尿病も歯周病との関連が指摘されていて、歯周病が糖尿病を悪化させることもわかってきた。歯周病治療を行うことで糖尿病が緩和された事例も多い。

他にも腎炎や嚥性肺炎など、死に直結する病を引き起こすほか、歯周病で歯を失うことで咀嚼機能が低下すると認知症を発症しやすいこともわかっている。

不治の病とされていた歯周病も現代では治療法が確立されているが、基本はしっかりとした口腔ケア。日々の正しい歯磨きはもちろん、歯科衛生士によるクリーニングで定期的に歯垢や歯肉の中にまで入りこんだ歯石を完全に取り除くことが重要だ。

定期的なクリーニングは面倒で費用もかかる。しかし歯周病を放置することでさまざまな病に罹患する危険性を認識すれば、ハイリターンな自己投資と言える。

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