Self-improvement 自分磨き

お墓の引っ越し
珍しくなくなったお墓の引っ越し
かかる費用も引っ越し先も千差万別

ダンディズム 2018.11.01

先祖代々墓を引っ越す人が増えている。遠方にあると時間も交通費もかかってしまうため頻繁に通えず、墓が荒れてしまうのがその理由だ。
ご先祖さまには申し訳ないが、荒れた墓を放置するより自分のそばに引っ越した方がきちんと管理できて心配事も減る。
今回は最近何かと話題のお墓の引っ越しにかかる費用とその手順について調べてみた。

そもそも墓の引っ越しは「改葬」と言われ、遺骨を含めたお墓を移動させることを言う。しかし実際には墓を守れるのが自分の代で終わる場合や子供たちに負担をかけたくないなどの理由で、永大供養墓や納骨堂、樹木葬、散骨などを利用する人も増えている。

それぞれの改葬の手順と費用を説明すると、

  1. 引っ越し先の墓を決める
    住まいの引っ越し同様まず引っ越し先を決める必要があるが、一般の墓の場合土地使用権と墓石で約100~300万円、ロッカー形式の納骨堂なら遺骨1~2人分で約20~100万円と年ごとの管理費。樹木葬なら1人分約10~60万円くらいが相場。散骨の場合は委託業者に頼むと最低で5万円程度だが、船をチャーターして海に散骨すれば数十万円かかる場合もある。
  2. お墓がある地域の役場で申請書を入手
    引っ越し先が決まったら墓のある自治体の役場で「改葬許可申請書」を入手。最近ではホームページからダウンロードできる自治体もある。
  3. 代々の墓がある墓地の管理者に伝える
    墓地の管理者に上記の「改葬許可申請書」に証明捺印してもらい、それを自治体に提出する。管理者がお寺の場合はお布施(=離檀料)として10万円程度を納めるのが一般的だが、お寺側が離檀に立腹し法外な金額を言ってくることもあるとか。離檀料はあらかじめ契約していたものではないので断っても問題はないが、証明捺印を頼む前にある程度のコミュニケーションは必要だ。
  4. 遺骨を新しい墓に移す
    閉眼法要をして古い墓から魂を抜き、新しい墓に開眼法要をして魂を入れる。この時檀家を離れる場合はお布施をお渡しするのが一般的。
  5. 古い墓を撤去する
    古い墓を撤去して更地に戻すが、一般的な規模で40~50万円程度かかる。また購入した新しい墓地に今までの墓石を使用するケースもあるが、この場合墓石の運搬費用や新しい墓地の区画に合わせた墓石の加工など意外に高額になる場合もあるので事前確認が重要だ。

以上がざっとした手順と費用だが、意外に面倒で高額。最近はお墓が遠方すぎて手続きに行けない人や書類の作成や墓地との交渉が困難な人のために、代行業者も増えている。しかしその分費用はかさむため悩ましい問題ではある。とにかくあまり引き延ばしせず、自分が元気なうちに終えておくことをおすすめする。

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