Self-improvement 自分磨き

ウールの種類とグレード
同じウール100%でも「品質と価格」は違う その理由を知って買い物の達人になろう!

ダンディズム 2018.01.09

ひとくちにウールと言っても品質や価格はさまざま。「ウール100%なら安くても大丈夫」「高ければ安心」など漠然と購入している人は多い。ウールの種類とその特性をある程度知っておいた方が納得して買えるし、選ぶ楽しみも増すのではないだろうか。

ウールとは一般的にメリノ種の羊毛のこと。セーターやコートに使われているのは全てウールと思いがちだが、よく耳にするカシミヤ、モヘヤ、アルパカ、アンゴラなどは獣毛で羊毛とは異なる。ちなみにカシミヤはカシミヤ山羊、モヘアはアンゴラ山羊、キャメルとアルパカはラクダ、アンゴラはうさぎ。いずれも高級品で、そのうぶ毛を使うことで特有の柔らかな生地となる。

羊毛にはさまざまな種類があり日本に輸入される羊毛の約80%はメリノ種。その品質やランクは繊維の細さを表すマイクロン表示で決まり、細ければ細いほど高級となる。例えば人間の髪の毛は70~80マイクロンと言われるが、最上級グレードのスーパー エクストラファインメリノは 17.5~16.5マイクロン、エクストラファインメリノ は 18.5~19.5マイクロン、ファインメリノ は20~21マイクロン程度。ちなみに高級獣毛の代表格カシミヤは14~16マイクロンで、いかに細いかがよくわかる。

一般的な薄手のウールのニットに使われているのはだいたい20マイクロン程度。高級なもので16.5~18.5マイクロンだが、そこそこのブランドでもグレードの低いものを使用していることがあるし、逆にファストファッションでも昔は高級と言われた19.5マイクロンのニットを低価格で販売している。ただ、ファストファッションのニットは糸は良くても編み方がやや雑な場合もあるのでそこは目利きが必要になるということだ。

また、品質の良いウールの証として使われているおなじみの「ウールマーク」だが、現在は混率にあわせた3タイプがある。新毛(羊から刈られたままの毛)100%のウールマーク(WOOLMARK)、新毛を使用の混率が50%以上のウール・マークブレンド(WOOLMARK BLEND)、そして新毛30~50%混率のウール・ブレンド(WOOLBLEND)。ウールマークは世界140カ国で登録される商標なので、このマークの有無も品質を見極める際のポイントになる。

ただ、ウール100%にこだわるのも良いが、ウールと他の繊維との混紡でも機能的で高品質なものも多く出回っているので、そこは臨機応変な買い物術が必要と言える。

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