Self-improvement 自分磨き

世界の通を唸らせる「日本ワイン」
和食にマッチする繊細な味わいは国産ぶどう100%ならでは

ダンディズム 2017.11.02

世界のワインと比べて味が薄っぺらく物足りないと言われていた日本ワイン。しかし日本の気候風土に合ったぶどうの栽培法が確立されたことで、味のクオリティは世界のワインと肩を並べるほど高まっている。
そして日本ワインが人気を集めるきっかけになったのが、世界の和食ブーム。ワインの世界でも濃厚で複雑な味わいから和食のように繊細な味を求める嗜好へと変化し、日本ワインが広く受け入れられるようになった。

日本のワインを世界に通用するブランドにするため、2015年に政府は国産ぶどうを100%使用し国内で製造したものを「日本ワイン」、海外のぶどうを使って製造をしたものを「国産ワイン」として区別することを決定。さらに特定の地域で育てたぶどうを85%以上使用すれば産地名をラベルに記載することが可能となり、「甲州」のような世界的にブランド価値の高い日本ワインが登場した。

2016年にはイギリスで開かれた世界最大規模のコンクールで日本ワインがプラチナ賞を受賞。その評価は世界で高まっている。

こうした日本ワインの魅力を支えているのが南北に長い日本の地形。地域によって気候や風土が異なるために産地ごとにつくられるぶどうも個性豊かだ。

日本のワイナリー数は意外に多く、「日本ワイナリー協会」 (http://www.winery.or.jp)に登録しているだけでも全国に200件以上。地域ごとに味わいの異なる日本ワインが醸造されている。なかでも有名な産地が北海道・山形・長野・山梨で、日本最大のワイン生産地である山梨で生産されている白ワインが「甲州」だ。

日本ワインの特長は「上品・繊細・エレガント」。日本生まれだからこそ素材本来の味わいを楽しむ和食にもマッチする。価格は1,000円台のものから3,000円台以上と幅広く、最近はスーパーのワイン売り場でも見かけることが多くなった。「日本ワイナリー協会」のホームページには日本各地のワイナリーが紹介されているので、旅のついでに欧米のようなワイナリー巡りを楽しんでみてはいかがだろうか。

日本ワインがここまでおいしくなったのは、それまで生食用として栽培していたぶどうをワインに適した高品質なものに変えることに成功したことによる。それぞれの生産者が辿った長く険しい道のりに思いを馳せながら飲む日本ワイン、味わいもよりいっそう深まりそうだ。

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