Self-improvement 自分磨き

その不調、男性ホルモンの減少では?
中高年に増えている男性更年期障害
うつ病と間違えるケースも…

ダンディズム 2017.07.31

やる気がしない、ぐっすり眠れず目覚めが悪い、からだがだるい…、こうした一見うつ病のような症状が男性ホルモンの減少で起こることがわかってきた。これは「LOH症候群」という立派な病気で、いわゆる男性の更年期障害。うつ病の治療を受けていたが好転せず、検査をしてみたら更年期障害だったというケースもあり、数多くの潜在患者がいると言われている。

男性更年期障害の診断は泌尿器科で「男性外来」「男性更年期外来」「性機能外来」を掲げている専門外来へ。血液検査で男性ホルモン(=テストステロン値)をチェックし、ホルモン量が基準値を下回っていたら男性更年期障害と診断される。

主な症状は何となく気持ちが晴れない、夜眠れない、性欲減退、汗をかきやすいなどで、他にもイライラ、神経質になる、不安感が続くなどの症状がある。ホルモン値が低いと糖尿病や動脈硬化など他の病気にもつながりやすいので放置しておくのは危険だ。また男性ホルモンの減少には個人差があるため、発症する年齢も40~80歳代と幅があるのが特長。男性更年期障害の治療は男性ホルモンを補う注射を2~4週ごとにするのが一般的で保険も適用されるが、副作用もあるので定期的な検査が必要となる。

しかし幸いなことに女性ホルモンとは異なり男性ホルモンは食事や睡眠などの生活習慣を改善することで多少増やせることもわかってきた。効果的なのが適度な運動で、30分以上のウォーキングや軽いジョギング、筋トレやストレッチなどを続けることで改善が見られるという。なかでも筋肉量が最も多い下半身をスクワットなどで集中的に鍛えると効果的だ。但し、最初から頑張りすぎると故障にもつながるだけでなく、回復に時間がかかるようなハードな運動は逆にテストステロン値を低くすることもあるらしい。

またテストステロンは社会適応に関わるホルモンと言われていて、自分が楽しいとか感じたり、達成感を得る、さらに社会貢献することで人の役に立っていると感じることで数値が下がりにくいという。逆に仕事のストレスが大きかったり、子育て終了後や引退後などに目標を失ったりするとホルモンをつくる力が衰えやすいので「もう歳だから…」とあきらめず、何事も前向きに取り組むことが元気の秘訣のようだ。

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