Self-improvement 自分磨き

「ネンネンコロリ」より「ピンピンコロリ」PPKプロジェクト
●術前リハビリ

手術前のリハビリが 術後の回復力までも アップする!

ダンディズム 2024.3.03

年齢を重ねると誰しも「手術」という一大事に直面する可能性がある。だが手術が成功しても術前の栄養状態が悪かったり体力や筋肉量が落ちていたりすると、リハビリができずに回復が遅れがちになる。しかも合併症などを引き起こせば、最悪命にかかわるケースもあるという

手術前に行うリハビリテーションは 「プレハビリテーション(prehabilitation)」と呼ばれ、もともとは欧米などの整形外科で行われていたが、最近はがんなどの手術前にも行われている。 対象となるのは食事があまりとれず体重が減っている、日常生活に制限があって活動性が低い、糖尿病や呼吸器などの病気がある、筋肉が落ちて手足が細くなっている、喫煙している、などの問題を抱えた人たちだ。
プレリハビリテーションではこうした人たちの運動面と栄養面をサポートして筋肉量を増やし、歩行能力や持久力をアップさせるのが目的だ。 欧米のデータによると総合的なプレハビリテーションが術後すぐからのリハビリを可能にし、体力を速やかに回復させることで肺炎などの合併症リスクを減らせることがわかっている。
プレハビリテーションでは主に有酸素運動と筋トレを行うが、ウォーキングなら少し息がはずむ程度の早歩きで毎日30分以上、体幹と下半身の筋トレを週2~3日のペースで行う。
さらに栄養状態を改善するために、食事制限がなければタンパク質を体重50㎏の人で1日に60~75g程度を摂取できるようサポート。喫煙者にはいち早く禁煙するよう促していく。喫煙者は喫煙経験がない人に比べて術後の合併症の発症率が高いものの、たとえ術前2週間の禁煙でも合併症を減らせることがわかっている。
また口腔ケアや腸内環境の改善も、術後の合併症を減らすのに有効だという。 プレハビリテーションを導入する病院は日本ではまだ少ないが、もし手術に直面した時はその必要性を認識して自ら取り組むことが重要になる。 もちろん常日頃から体力を維持のための運動習慣や正しい食生活が、速やかな社会復帰につながることは言うまでもない。   

 

 

 

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